潮止中学校の3年生へ「いのちの授業(誕生学)」を届けさせていただきました。
潮止中学校の3年生は1学年59人で2クラスという小人数。そして、実は59人中の中には私の娘もいます。いろんな意味で潮止中での授業は私にとって特別な授業でした。
約3年前に八潮市に転校してきた娘を優しく迎えてくれた地域のお友達に、「何か私のできることで恩返しがしたい」という感謝の思いが、この「いのちの授業」を届けたいと思ったきっかけでした。
「助産師としての知識だけではなく、きちんと学びたい」と思い、お仕事の傍ら誕生学協会の研修に通いました。何冊もの必読書を夜な夜な読み続けたり、レポートを徹夜で書きあげたり(時に再提出になったり)。そして修了試験、認定試験と試験を重ねながら、誕生学協会の講師認定をいただいたのが2009年の11月。長女が中1、次女が小4の時でした。
公益社団法人 日本誕生学協会 http://www.tanjo.org/
そして、2011年7月から市内全中学校の3年生に「いのちの授業(誕生学)」を届けさせていただいています。しかし、この1年半の間にはいろんなことがありました。地域に既存していなかった新しいことを始める流れには、想像を超えるとてつもないパワーが必要でした。
転入当時は知人もほとんどおらず、ここには書けない悲しいことや理不尽な思いもたくさん・・・。悔し泣きをしたり、動悸が止まらなくてお薬を飲みながらも頑張れたのは、「娘たちの周りのお友達にロマンティックな命のお話を届けたい」という一念から。
いろいろな経緯があって、いろいろな方々との出会いがありました。桑原さん、大久保議員さん、石黒教育長さん、教育委員会の木村先生、田口さん、藤田さん・・・たくさんの方々のご理解をいただき、そして私を支えていただきながら、この「いのちの授業」が始まりました。初年度から「市内全中学3年生へ」というのは私にとって予想を超えた驚きの感動。
潮止中学校の授業では先生方のご配慮のもと、一言も保護者であることに触れず「講師」として紹介してくださいました。娘には「みんなはお母さんだって知っているんだから、学校で絶対に泣かないでよ」と念を押されての授業。いろんな思いがあふれます。
いのちの始まりから、おなかの中で赤ちゃんが頑張ったすごいこと、生まれるときに発揮した力。そして、どれほど愛されていのちは育つのかということ。中3の体には「いのちをはぐくむ準備」が始まっていること。大人たちはみんなの幸せな未来を祈っていること。そして、誰もが素晴らしい「いのちの力」を持っているということ・・・。
「生まれてきてくれてありがとう」という時には涙をこらえるのに必死。心の中では「娘の友達でいてくれてありがとう」ともつぶやいていました。
お話やお誕生のDVDのあとは、妊婦さんと赤ちゃんゲストの登場。妊婦さんはいつ陣痛が始まってもおかしくない臨月です。
そうすけくんを抱っこして、満面の笑顔。赤ちゃんを抱っこするとつい笑顔になるよね。
なんと、ゆしんくんは生まれてまだ2週間。「うわー、ちっちゃい」
抱っこする子を覗き込む、3人の男子の様子があったかい。
この「いのちの授業(誕生学)」を受講した生徒たちの感想を読みました。どの子も用紙いっぱいにびっしりと書き込んでくれています。胸がいっぱいで、一気に読み進むことすらできません。何度読んでも胸がいっぱいで涙があふれます。
「愛されて自分たちは生まれてきたんだと思った。だから僕は、将来の妻と息子を死ぬほど愛そうと思う」(男子)
「人が生まれるとはすごいことだし、すごい力を持っているんだなと思いました。いつも親に反抗してた自分がなにやってるんだろ。感謝しなくちゃいけない存在なのに。と恥ずかしくなりました。」(女子)
「もっと命を大切にしたい!!今まで育ててくれた親への感謝の気持ちを持って、大事にしたい」(男子)
「赤ちゃんや人間の体はとても凄いし、大事にしなきゃいけないなあと思いました。自分の体は自分で守らなきゃいけないということもわかりました」(女子)
「自分の母が自分のことをとても大切に思ってくれているんだと思ったら、泣いてしまいそうになりました。今はいろいろなことをちゃんとできないし、精いっぱいやれないから大嫌いです。それに自分がすごい力を持っているなんて思えません。でも、まだ変わることができるんじゃないかと思いました。今のだらだら生活を見直して、せっかくもらった命を精いっぱい生きてみようと思います」(女子)
「ケンカをしたときに、母のことをうっとうしいなと思ったりすることがありました。ですが、今日のお話で私は恵まれているなと思ったので、これからはケンカをしてもきちんと話し合って解決したいです。母のことをうっとうしいと思う前に」(女子)
「もっと命を大切にしようと思いました。命が尽きるまで頑張りたいと思った」(男子)
「話を聞いて、改めていのちは大事だと思うことができたし、自分はたくさんの人に支えられてここまで育つことができたんだなって思いました。なので、自分の命も相手の命も本当に大事で素晴らしいものということを忘れないで、常に人へ感謝して生活していきたいです」(男子)
「自分が今ここにいること、こうやって毎日を送れること、生きていることが、当たり前のように思えるけれど、とても凄いことなんだなあ…と思いました。自分が赤ちゃんの時によく頑張ったなとびっくりしましたし、自分の命はもちろんのこと、この世界にいるみんなの命を大切にしなきゃな、と思いました」(女子)
「自分のことを、もっともっと大事にしたい!!赤ちゃんの時の自分に負けないよう命を大切にし、周りの人への感謝を持って、本当のカッコイイ大人、お父さんになりたい!!!」(男子)
「正直、たまーに、いやなことがあると『生きていたくない』『死んでしまいたい』と思ったことは数えきれないくらいありました。でも今日の授業を聞いて、お母さんが頑張って産んでくれたんだと思い、じっくり生きようと思いました。授業を受ける前までの私なら、赤ちゃんが嫌いで『うるさいな~』としか思っていませんでしが、今日の授業を聞いて、人の命って素晴らしいな、赤ちゃんも大切に思われて生まれてきたんだなと思いました。」(女子)
「たくさんの愛をくれた、お母さん、お父さん、おばあちゃん、おじいちゃん、近所の人、親せきの人…。感謝しないとだめだなーと思いました」(女子)
「最初はいじめがあるたびに『死にたい』と思ってしまうことが多かったんですが、お話を聞いて『せっかくもらった命を無駄にしちゃいけない』と思いました」(女子)
「命が大切だとは知っていましたが、こんなにも胸が熱くなるとは知りませんでした。一人一人もそうだし、自分の命ほど大切なものはないな・・と思いました。助産師になりたい。生命の誕生する瞬間と、人が愛おしそうに笑うところを見られる仕事につけたら、何てしあわせなんだろうと思いました」(女子)
お話させていただいた私自身でも書けないような、素直で素敵な表現がいっぱい・・・。本当にすばらしい感性。「きちんと伝わっている・・・」と、私も胸がいっぱい。
照れながらも、安定して赤ちゃんを抱っこする男子くん。
授業の後の休み時間に。「抱っこさせて~」と集まってくれた女子たち。
まぶしく感じるほど優しい笑顔の男子くん。指先では、やさしく足に触れています。
15歳の心で、自分を大切にする気持ちや家族の愛について、それぞれ感じてくれたら嬉しいです。そしていつか苦しいことや傷つくことがあった時に「自分はたくさん愛されて育ったいのち」だと思い出してほしい。自分のことを大事にして生きてほしい。
多くの方々のおかげで、娘の周りのお友達に「いのちの授業(誕生学)」を届けることができたことに感謝します。
いろんな思いがあふれて、この記事を書くのに何度も下書きをして1か月もかかってしまいました。尚、お写真の掲載は校長先生のご許可をいただいています。