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2011年11月27日 (日)

新生児の体重増加

妊娠中の方に母乳育児の希望を尋ねると、ほぼ全員が「母乳で育てたい」と答えるのに、赤ちゃんが生まれて3ヶ月経つと、母乳率はなんと30%に・・・。

この現状にはたくさんの要因がありますが、そのひとつに、出産施設や1ヶ月健診・4ヶ月健診での指導が関係しているといわれています。

どの産院で出産しても、そしてどの小児科で健診を受けても、まったく同じ母乳指導ではありません。とくに開業医であれば、その病産院の特徴があることがほとんど。産科であれば、その特徴は「不妊治療」だったり、「おいしい食事」や「豪華な病室」だったり。「熱心な母乳指導」が特徴の産院もありますが、出産施設によってさまざまなのが現状です。

新生児期の体重増加も、産科や小児科の医師によって栄養指導はいろいろ。「1ヶ月健診で、生まれた時から1,000g増えていなければ母乳不足」という指導をしている産院もあります。また、4ヶ月検診で「6,000gを超えていないと発育不良」と指導をする小児科も。

では、一般的な定義ではどうなっているのか。WHOでは、以下の発育の赤ちゃんは「母乳が足りている」と考えられています。

◆生後6カ月までの1日の体重増加は、18~30g(1週間で125g以上)

◆生後5~6ヶ月で、出生体重の2倍

※母乳不足と考えるのは、生後6カ月になるまでは、1か月の体重増加が500g以下。あるいは生後2週間過ぎても出生体重に戻らない場合(WHO/UNICEFによる)

この定義から見たら、1ヶ月健診で1000g以下でも問題ないし、3000g前後で生まれたお子さんは4ヶ月健診で6000gを超えていなくても何ら心配はないはず。

また、「体重の増えが少ない=母乳不足」ではありません。母乳がたっぷり出ているのに、赤ちゃんの吸い方が浅くて十分飲めていないこともある。そういうケースに、体重の増加が少ないから母乳不足だろうとミルクの量を増やせば、どんどん母乳の吸い方が覚えられなくなってしまい、本当にミルク中心になってしまいます。

母乳が足りているかの判断は、「母乳の分泌」「赤ちゃんの体重増加」「おっぱいの吸い方」の3点など多面的に見ないと分かりません。体重を計っただけで「母乳不足」の診断はつけられないと思います。

先日はこんなケースがありました。生後10日で乳腺炎になり、あふれるほど母乳が分泌している。飲み残して余っているから乳腺炎になっているわけで、ミルクの追加は即中止してもらいました。1か月健診の体重増加は850g増。しかし、医師は「発育不良」と母子手帳に記入。そして、「ミルクを1回100ml追加するように指導された」と・・・。なぜ~?

また、生後1カ月で2回も乳腺炎で40℃の高熱を出したAさん。理由は、「乳腺炎になるならおっぱいを飲ませないように指導された」と。んん~?? 産後1か月で40℃の熱を2回も出すのは普通じゃないよ~。乳腺炎で母乳を飲ませるのは基本です。しっかり飲ませないと治りません。あれあれ~?

「母乳で育てたい」のは理屈ではなく、哺乳類の本能だと思います。母乳不足と言われたら即ミルク追加ではなく、助産師におっぱいの状態を確認してもらうことをお勧めします。

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