復興イベントで講演をさせていただくため、いわき市に行ってきました。
被災地に出向いたのは初めて・・・。
「被害のひどいエリアを案内するから」と言われてからというもの、現実を見る怖さから動悸の止まらない日々。
今回の復興イベント企画者である佐々木さんに案内してもらいました。
「支援の活動をしている人は、現実を見ることで気持ちの節目になるのでは」と言われ、どのような心構えで行くべきか考え続けていました。
そして「この惨劇を忘れないため」「後世にきちんと伝えるため」に知らなくてはいけない、と気持ちを整えてから向かいました。
被災地の光景は何度もテレビや新聞で見ていたはず・・・。
しかし実際に歩いていると、その土地で暮らしていた人たちの生活をありありと感じるものがたくさんあって本当に苦しい。
転がっていた野球ボールを見て足が止まる・・・。
キャッチボールをしている少年の姿が目に浮かぶ。
シャンプーのボトル、お風呂のいす、洗面器、大きな風呂浴槽も転がっている。
家族で背中を流しあう日常がそこに感じられる・・・。
お皿、ざる、ビール缶・・・、洗濯機や掃除機も散乱している。
神社のお札を見つけて拾いあげる・・・。
この土地でたくさんの人たちが生活をしていた。
商店街があり、住宅街があった。
子供が住み、走り回って笑い声が響いていた・・・。
その痕跡が、はっきりと、ある・・・。

引き潮の強さにぞっとする写真。
真ん中に写るのは階段。
防波堤を越えた海側に階段だけがありました。階段に絡みついた掃除機も。

土台だけが残ったおうち。
撮影しながら「おじゃまします」とつぶやいていました。
タイルの部分が玄関。
とても広いおうちだったのだろうと想像します。
ここにたくさんの靴が並んで、たくさんの笑い声があったと思うと・・・。
目を疑うような電柱。
もぎ取られ配線がむき出しになり積み重なっていました。津波の威力に体が震えます。

むき出しになったおうち。
このような地震の衝撃の後に、津波で壁が流されてしまったようです。
散乱していた物を見ると、我が家と同じような家族構成だったご家族らしい。
どうか家族全員がご無事でありますように。新
しいエアコン、新しい冷蔵庫、新しいダイニングセット。ここで家族が楽しく食事していたはず・・・。
地震と津波の直前までは・・・。
和菓子店からの出火で地震・津波だけではなく火事までおきた、久ノ浜地区にて燃え尽きた自動車。
奥に見えるのは神社の祠です。
なぜだかこの祠だけが原形をとどめていました。
現地の方によると「神社や、神主さんのお家だけが無事だったという話をたくさん聞くのよね。不思議ですね・・・」と。
この場所には、たくさんの商店街があったそうです。
なにがあったのか、痕跡も感じられない・・・。
被災地を案内してもらった後に講演をさせていただく予定でしたが、この現状を見たばかりの私は涙があふれてしかたがない。
安全なエリアに住んでいる私がお話ししてもいいものかと思いながら、誠心誠意お話させていただきました。
会場は育児中のパパママでいっぱい。
約80席が満席。


声楽とピアノのコンサートもありました。

今回お招きくださった、イベント企画者の佐々木さん。
エアロビクスの先生として、震災後にも避難所を回り、被災者が体力低下しないようにサポートするなど大活躍。
ご自身も被災したのに・・・。本当にすばらしい方です。
今回のコンサートでは、ロンドンからの支援品「モスリンスクエア」を配布し、喜んでいただきました。
遠くロンドンからのあたたかい思いが届きますように。